未来志向
雰囲気というのは実にあいまいな言葉で、それこそ都合よく使える。後からあの時は雰囲気が良かったとか、逆に悪かったとか。最終日となった28日、件のコーチ陣の姿が見えず、27日に始めて見た気がするコーチ1人しかいなかった。ありゃ?
絶えず携帯を手放さず、メールや通話で誰かと連絡を取り続けている。試合前には誰よりも早く乗り込んできてメンバーを待ち構えている。そんなちょっと変わったコーチだった。何を話しているのかはわからなかったが、いつもいい加減だった試合前のミーティングもちゃんとやっていたように思えた。審判に抗議してくれたのもそう。なんだか確かに雰囲気が良かったようにも思えた。なにか違う感じを受けた。ただ、それは初戦に勝利したという事で全て上手く見えてしまっただけかもしれない。
練習を見ていて少し感心したのが、それぞれの選手の力量をちゃんと測っているのだなと。シュート練習の時、彩や絵里恵には実戦を想定したような強めのパスを。そうでない選手には回転を殺したゆるいパスを与えていた。なんてことはない当たり前の事だが、それすらこのコーチは違うと思ってしまうものがあった。
練習内容もシュート練習と、簡単なドリブルシュート。それまで行っていた練習になっていない練習のようなものではなく、付け焼刃でやらせるトンデモ特訓も無かった。チームの実力に見合った当たり前のものを選んでいたように思えた。
当たり前の事を当たり前にやっていただけ。それだけのことであるが、初心者への指導というものは、その技術をいかに理解させ、リラックスさせた状態で楽しさを感じさせるかだと思う。その技術、プレーに対して全く予備知識が無い相手には、相手の理解に合わせた言葉で話しかける必要がある。前任者にはそれが不足していたように思える。彼らの指導は経験者になら生きるのかもしれない。だが全くの初心者には少々敷居が高かったように思える。コーチの意図した事がきちんと伝わっていない。それが前任者の指導方法に否定的だった理由だ。
指導者や教育者ではなくとも、日常生活の周辺で、あの人の教え方はわかりやすい。あの人の話は面白いというようなことはある。それらの人というのは、相手の立場に立って、理解できる言葉を使ってくれる人だと思う。
もっと競技レベルの高い選手を相手にしての指導ならどちらが有力なのかはわからない。だが、今のチームのレベルを指導させる教育者としてはひらめコーチの方が適していたのではないかと思う。たった1日だけ、それだけで評価することは早計すぎるとは思うが。
ひらめコーチの効果であるかどうかわからないが、前日とは一転して動きが良かったTEAM dream。前任者をフォローしておけば、21日も同様に動きが良かっただけに、コーチの差と言い切れるものはない。
そのTEAM dreamはこの16戦の中で目に見える成長を遂げていた。そこでそれぞれの選手に対しての感想を書いていきます。
◎橘佳奈
何かと厳しい注文を多くつけざる得ない割に合わないポジションでしたが、佳奈なりの成長を確実に見せてくれました。どうしようもなく不安定だったキャッチングも向上し、なにより判断力が増したのがチーム安心感を与えてくれた。技術的にはまだまだであり、有力キーパーとの差は大きい。だが、私は佳奈がそこにいることがなにより大切だと思っています。
課題は多い(笑) キャッチングに関してはグループBワーストであったろうし、足元への対応にも不安が強い。1対1での対処でも棒立ちで対応してしまう悪い癖がある。だが、他のチームの試合を毎試合観戦する姿からして、学ぼうとする気持ちは強いと思う。他の選手から吸収しようと関心を持ち続け、試行錯誤を繰り返してくれれば間違いなく安心できるキーパーになれる・・・とは保証できない。さすがにセンスの有り無しが問われる。
佳奈が他のキーパーと違う点をひとつあげるなら、ゴールエリア外に良く出るキーパーであることだろう。マンツーマンでディフェンスをする絡みで、ディフェンスラインが高くなりがちで、最終ラインの後方に広めのスペースが空いている。そのため佳奈が飛び足していって足で対処する場面がちらほら見られた。これは全く悪いことではないと思うので構わないが、少々ポジションを高く取りすぎて怖いなと思う時もあった。幸いにもがら空きのゴールを狙われることはありませんでしたが。
そうそう、スローやキックの精度も課題でしたね。そんな感じでキーパーとしての課題は少なくありませんが、TEAM dreamのキーパーは佳奈以外ありえません。28日はずっと腕を氷で冷やしていましたし、左手にもテーピングが残っていました。とても大変なポジションですが、その苦労をサポーター達はわかっています。お疲れ様でした。
◎阿部絵里恵
「えりちゃんはまんべんなく何でも出来ます。ていうか、たぶんチームで一番センスがあります。ファウルが多いので、蹴ったり突き倒したりしても驚かないでください。気のせいか精神的なムラがなくなってきているような気がします」とは、自分で書いた文章ではあるのだが・・・やっぱりえりちゃんはセンスがあるのかなと。急造でフィクソに挑戦したわけですが、初日はそれこそ不慣れでした。ですが2日目にはまるでずっとそのポジションでやってきたかのような違和感の無さ。もちろんそんなに難しいことはやらない。あくまでもセーフティファーストで敵の攻撃を切るという事に専念していた。が、それをすんなり出来てしまうあたりに、ひょうたんから駒どころか、金脈を見つけたかも知れないと思う部分がある。
なら、それで言いかといえばそうも行かない。ディフェンスを出来る人というのはある程度なんとかなる。それ以上に問題なのは攻撃をクリエイトできる人。こっちの人材の方が難しいのは言うまでもありません。えりちゃんを後ろで使うというやり方もあるかもしれませんが、可能性があるだけに前で使いたい気がします。彩とコンビネーションが良さそうな雰囲気もありますしね。
まだ絵里恵の特性がドコあるのかはっきりしません。ですが貴重な才能であるのは間違いなさそうなので、今後の育成方針は難しいところです。
あと、そんなことより私の関心が強いのが精神的な面。私はこれまでえりちゃんの移り気に見える部分を信用していなかったのですが、今大会においてはそのそぶりが見えないんです。あの最悪だった27日は若干顔を出していましたが、駒沢や代々木から比べると格段に違う気がします。えりちゃんがフットサル以外でもその気になってくれれば・・・それだけでも儲けものです。
◎高本彩
押しも押されぬTEAM dreamの看板にして、そのスピリッツは他チームサポからも評価される大エース。必死とか不屈とかいう泥臭い言葉を使いたくなるような強い気持ちは駒沢のときから表れていました。そして試行錯誤を繰り返して成長してきた。ホントに努力の人って感じですね。
駒沢大会後の感想で「ただ走り回る人ってだけになりそうな気がしないでも無い」と言った事があります。これはさすがに撤回します。チームの中では一番技量がありますから彩がパスの起点になる事が多かったのですが、その資質の最大はその”動き”だろうと思っています。スペースがあればそこに走りこむ。狭いエリアを突破する。俊敏さと小柄さを武器にして一瞬で、点であわせて勝負をつける。パスをまわすような選手ではなく、ボールのない所での動きで敵チームを混乱させるような、そんな選手なのかなとイメージしています。なので彩から攻撃が始まるのではなく、彩で完結するのが一番良さそうな風に感じています。とすると誰か彩を使える人材がいればな・・・と、思いますがいませんね。しばらくは彩の孤軍奮闘になりそうです。実際にはまだどんなプレイヤーになりそうなのかは見えていません。もしかするともっともっとスケールが大きな選手になるかもしれません。
あの肉弾戦上等のプレースタイルは負担が大きいので怖いですが、そんな魂のプレーでチームを引っ張る高本さんでした。肋骨折れてても器用に胸トラップしてましたよ。
◎中島麻未
負傷欠場という事で後半戦は出場できませんでした。見たかったですね、あの21日の最後に見せていた雰囲気。あの瞬間には、これはもしかして・・・と思わせるものがありました。
麻未の最大の特徴は何よりもその声のデカさ。出場できずベンチにいる時ですら、その声が一番良く聞こえていたのは現場にいられた皆さんならお気づきだったと思います。麻未はポジション上最後尾にいます。フィールド全面が見える位置。あれだけポジションの修正にうるさいことを言えるということは、それだけ見えているのだろうと思います。そういう意味も含めて見たかった。ホントに残念です。麻未欠場後はそのポジションを絵里恵がそつなくこなしてしまいましたが、私は麻未で良いと思っています。たぶん絵里恵とはまったく違うカラーを見せてくれると思います。
◎西田静香
本人の気持ちを聞きたいのでちょっと保留
◎長谷部優
起用される頻度も少なかったため、選手としてはあまり印象がありません。初めから起用する予定がなかったのだろうと私は思っていますが真偽はわかりません。
あまりというか、最も気乗りしていなさそうな方なのですが、書き込みを見ると大人だなと。選手としては今のペースでやっていただければ良いと思っています。象徴としてそこに長谷部優がいれば、それがdreamなのです。
◎山本紗也加
彩とは別の意味で最も観客を沸かせた選手かもしれません。紗也加がボールを持った瞬間、スタンドの視線があつまりが観衆は固唾をのむ。何が起きるのかは誰にもわからない。その視線の集め方はスターと言う他ありません(笑) そしてどよめき(爆) 私は”全く”戦力として期待していませんでした。静香が負傷した代わりとして、他に選択肢がないという意味の起用。そういう風に考えていました。それは大きく外れていたようです。身体能力的にも技術的にも特筆するべきところはまだありません。ですが機能していました。間違いなく。
山本さんを見て思ったのは、素直というのは美徳だなと。動き方が良くわかりません。だから絵梨華の指示にも素直に従っていました。恐らく同じように素直に教えられた通りに、教えられたことをやった。それが想像以上に上手くいっていました。また、あと一歩、そこで触れていたら1点だったというような場面に良く遭遇していました。案外紗也加初得点は遠くないように思えます。放って置いてもボールが寄ってくるのもスターです。
たぶんね、敵も味方も見た目に騙されてるよ。絶対に何も出来なさそうに見えるもんあれ。
◎絵梨華
最終日でようやくその片鱗を見せることが出来たかと思いますが、絵梨華の才能がどこまでいけるかは正直微妙です。秦よりはいけそうではないかと思っていますが。技術的には決して低くありません(チーム内比)。そしてサイズもある。コーチがピヴォとして起用したい気持ちはわかります。課題はそのスピードです。これは肉体的な反応速度でもあり、判断力でもあります。28日は絵梨華がボールをキープするという場面がいくつも見られました。ですが、ボールをさばけないまま奪われてしまう。フリーの選手がいたのに・・・と思える場面もありましたが、絵梨華の視界には入っていませんでした。
まだまだ初心者と言っていいと思います。そして任されているポジションの難易度は高い。要求されていることは長谷川桃のプレーと同様です。最前線でボールをキープし、時にはシュート、時にはパス。そうやって攻撃をコントロールする役割です。敵ディフェンダーと競り合いながらボールをコントロールすることすら難しい。当初は全く役に立たなかったことを思えば、シュートまで持ち込めるようになったことでも成長がありました。
私とさだ~ん☆氏で「おだてて伸ばそう」作戦をやっていましたが、その後動きが活発になっていたようにも見えましたので、案外良いかもしれません。現場レベルではまだまだ人気がありませんが、TEAM dreamには必要な人材ですので、ひとつご声援を。その声援が絵梨華を伸ばします。
◎海老沢神菜&小島由利絵
えびちゃんはたった一度きりでしたし、ゆりんに至っては出場機会すらありませんでした。なんだか人数あわせ的に入れられている様子なのが可愛そうに思えます。ですので特にコメントはありません。
◎嘉陽愛子
誰よりも可愛い愛子さんはその練習を見ていても実に丁寧だった。慣れてきたからといって我流を始めてしまうようなことはなく、基本に忠実で丁寧。これは凄く大切な事と思います。
が、愛子さんに実戦はやらせたくないので今のままで良いです。
あいぴーには過保護なんです!
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