静香の書き込みを待ってからTEAM dreamの感想を書くつもりでした。でも、なんかパンドラの箱を開けた気分。ここまで激しい感情を表に出したことがあったかなというのが戸惑いのもと。確かに切れキャラではあっても、ここまで攻撃性を表に出すことはなかった。一歩引いて騒ぎすぎるメンバーをたしなめる側。それがこれまでの西田静香像だった気がする。もちろんその内側に強い気性を秘めていたのだろうが。
フットサルを通じて静香の中に眠っていたものを引き出してしまったのだろうか。臥竜鳳雛と例えてみたものの、ホントに目覚めたらマジで怖かったという話。試合中でもその感情の揺れと圧迫感はスタンドからでも感じられた。
スポーツを通じて精神修養という概念は学校教育の考え方であるが、TEAM dreamにおいてもそれは変わらないと思う。静香の内なる炎が噴き出したことが良い事なのか悪いことなのか。私にはさっぱり責任は持てない。そのへんの話としては絵里恵の変化が一番興味深いだろう。
さて、何から書きましょうかね。一応試合の感想から行っておきますか。
2日目 第三節第三試合ミスマガ戦 0-1 敗戦
スタメンは絵里恵、彩、麻未、静香、佳奈の基本パターン。ポジションは絵里恵がトップで左に彩、右に静香、最後尾が麻未のダイヤモンド隊形。この前書いた感想の通り、キックオフからの緩慢なプレーをつかれ失点。その後もディフェンスがバタつき全く良いところなし。全員どう動いていいのか全くわからずパニック状態に近かったと言えるだろう。それでも0-1で終わったのはミスマガの攻撃力の乏しさと運が良かっただけである。
ドリのディフェンスはマンツーマンが基本である。ただ、それがどういう意味なのかは良くわかっていないらしく、あの選手につけと言われた選手を追い掛け回しているだけに近い。当然パスコースを切るなどということは良くわからないし、間合いの取り方もまちまちである。また、その選手の動きにつられて動いていってしまうため、非常にバランスの悪い陣形となっていることが度々あった。ゾーンの概念もなければ、カバーリングの概念もない。初心者には確かに特定の選手に張り付いていろという方が簡単であり、知識経験の無い選手相手では・・・と、この手の守備戦術のやり方に関しては様々なやり方があるだろう。TEAM dreamのコーチ陣がどのようなプランで進めているのかが良くわからない以上、現時点での結果から評価すれば、このミスマガ戦までの戦いでは破綻していたといえる。
この手の初心者向けの守備戦術の話ではこんなコラムがあるのでぜひご一読を。
また、先に扱った記事の通りの選手起用があげられる。最早ポジションは揺るぎがない事が決定的であるため文句は言わない。なので、そのポジションの役割と動きをきちんと指導し、紗也加がオロオロしていたような、いざ投入されたものの何をやって良いのかわからないというような事にならないようにして欲しい。基礎技術だけでなく、試合の中で自分の役割が明確でなければ、選手はその力を発揮できない。まさか初心者相手に選手の自主性を尊重するなどというファンタジーな理論は駆使していまい。
限られた時間の中で教えられる事は限られている。だから上記のような問題はある程度仕方がない。ミスマガのような例は稀有であり、それは理解できる。だが、結果や目に見える技術向上はともかく、ルールやマナーまでもおざなりに扱う指導者を最高のコーチと認めるわけにはいかない。これは静香がなんと言おうとも譲れないのだ。
この試合では前日顕在化した観客への対応は改善された。だがチームとしての出来上がりはまだまだ乏しく、ミスマガに良い様に振り回された。やはり前日の勝利は相手の疲労度を考慮したうえでの幸運。そう思える部分があった。だが、間違いなく変わってきていたことは、振り回されながらも必死に喰らいつくメンバーたちの姿だったろう。その頑張りがあったからこその1失点であった。そしてその頑張りを目にするほどにコーチ陣の無能さを呪う気持ちが強くあったのである。
彼女たちは教えられた以上の事はできない。
・前半交代
絵里恵 → 絵梨華 絵梨華がそのままトップに入る
・後半スタメン
彩、麻未、紗也加、絵梨華、佳奈。静香に代わり紗也加が登場。トップは絵梨華、左に紗也加、右に彩、最後尾が麻未
・後半交代
紗也加 → 絵里恵 絵里恵がそのまま左アラに入る
2日目 第三節第五試合 松竹戦 2-0勝利
相手はエース小林を欠いた松竹。第二試合でカレに大敗した様子からも厳しいチーム事情が見て取れた。この試合のポイントは勝てるかどうかであり、引き分けでは満足できない試合だった。
前半スタメンは、彩、麻未、静香、絵梨華、佳奈。絵梨華がトップ、彩が左、静香が右、麻未が最後尾のダイヤモンドフォーメーション。試合開始とともに攻勢。ただしどちらのチームもきちんとパス回しができるようなチームではないため、蹴りあいに終始し、幼稚園サッカー状態に近くなった。その中でTEAM dreamの”圧力”が勝り攻勢を導いた。その原因が疲れを知らない豊富な運動量であることは言うまでもない。
パス回しもきちんと出来ない以上、きちんとシュートまで完結しない。そこで前日付け焼刃的に編み出された戦法が、キックインからの決まりごとだった。麻未がキックインでちょこんと出し、それを彩がシュートする。至極単純でわかりやすいこの戦法を採用し、これでゴールを狙う。そして左サイドキックインから彩のシュートがゴールを打ち抜き先制した。
豊富な運動量で攻守における技量不足をカバーし、相手陣内キックインからのシュートという型がはっきりした試合だった。そしてこの型が完成したことによって、かなりのシュート本数を量産した。シュート力&精度ともに課題は多かったが、やり方を掴んだメンバーの意識は集中されていった。後半も同様の展開で彩が追加点。昨日の帳消しとなったような初勝利ではなく、心から喜べる瞬間が近づいていた。
ごく単純で原始的な戦法ではある。だが、狙いどころが著しく明確であったことも功を奏したように思える。相手陣内でキックインとなれば、麻未が駆けつけボールをセットする。そしてやや後方に彩がセットし、麻未のパスを待つ。残りの2人はゴール前と逆サイド中盤に位置してこぼれ玉を狙う。全員が役割を認識し、共通した意識でそのことに集中できた。子供だましのような戦法であったが、驚くほど効果的であった。だが、これを現場で付け焼刃的に身につけさせたというのも、指導者としてどうなのかといわざる得ない。実に原始的であるため、上位2チームには易々とはやらせてもらえなかった。だが、この単純な戦法がのちに新たな広がりを見せていくことになる。実にサッカーとは不思議なものだ。
・前半交代
静香 → 絵里恵 絵里恵が右サイドに。
・後半スタメン
絵里恵、彩、麻未、紗也加、佳奈。彩がトップ、紗也加が左、絵里恵が右、麻未が最後尾。
・後半交代
彩 → 優 優がトップに入る。
麻未 → 絵梨華 絵梨華が最後尾に。
2日目 第四節第五試合 Carezza戦 1-2敗戦
午後のdreamは強いと誰かが言ったというが、勝利という何事にも変えがたい魔法によって、あのどうしようもなかった軍団に闘う軍団に変わりつつあった。それがこの戦いでした。彩の書き込みにこの試合が一番面白かったというように「手ごたえのある」試合だったように思えます。
前半スタメンは絵里恵、彩、麻未、静香、佳奈。彩をトップに配置し、左に絵里恵、右に静香を配置しました。試合開始、私は1分以内の失点があるかどうかに着目していました。昨日のミスマガ戦に限らず、出鼻をくじかれる例が多いTEAM dream。相手は強豪Carezza。それも小島、桃、井本、五十嵐とベストメンバー。ドリ相手にも手を抜いてくれそうにもありませんでした。
試合開始、やはり根性だけではどうにもならずCarezzaに振り回されます。ですが魔の60秒を突破。徐々に周りが見え始めます。そして珍しくベンチが動いた!絵里恵と彩のポジションを変更するように指示が出ました。彩を右サイドに・・・その狙いは対面の小島。ベンチもついに勝負師の血が騒いだのでしょう。桃と井本を同時にフリーにするという寒気がするような事をやりつつ、綱渡りのように時間は過ぎていきます。薄氷のディフェンス。ですがついに小島の個人技に振り切られ失点してしまいます。あれは仕方ない。これまでのように稚拙なミスからの失点ではなく、本気でぶつかって本気で振り切られた失点。小島を称えるべき見事な得点でした。
そうこうしている展開の中、静香が顔面に強烈な一撃を食らいます。それは男性が喰らっても昏倒するような一撃。私は脳震盪でも起こしていないかと心配しました。静香は倒れたまましばらく動けず。その時の心境は静香さんが語っております。だが、静香は立ち上がり交代することなくプレーを続行しました。その後、絵梨華との交代となりましたが、それは間違いなく仕事としてやらされているアイドルではありませんでした。
前半、井本に突破された絵里恵が井本を突き倒しファウル。そのフリーキックを井本に直接叩き込まれ0-2に。このまま前半を終了しました。健闘してもいるが、後半に失点を重ねるかも知れない。まだまだ戦況は読めないものでした。
後半スタメン。彩をトップに左に紗也加、右に静香、最後尾に麻未。かのCarezza相手にTEAM dreamの運動量が生きはじめます。いつしか小島もなりを潜め、体を張ったdreamのディフェンスに手を焼き始めます。そんな中で鮮烈なシュートがCarezzaのゴールを襲う。右サイド中盤から放たれた静香の、Carezzaを相手に一点差に詰め寄るシュート。スタンドは勝った状態で意気上がり、メンバーも静香の初得点を祝い、更なる得点を目指す。この時、戦意においてはCarezzaを遥かに凌駕していたでしょう。一気果敢に攻勢に出るTEAM dream。ですがCarezzaも運動量だけが取り得のチームに二度目の奇跡は与えてくれませんでした。
敗れた。だが、これほど清々しいことはない。試合終了後、スタンド前に駆けつけてくれたTEAM dreamに対して大きな拍手が送られた。そして祝福の「静香コール」素直に喜べば良いのに静香は控えめに喜びやがった(笑) 遠慮しやがって。でも、あのはにかんだ表情は忘れないよ。
負けはしても強豪相手に得点した。TEAM dreamにとっても、TEAM dreamサポーターにとっても、自信と喜びに満ちた素晴らしい試合だった。
・前半交代
静香 → 絵梨華 絵梨華がトップに、絵里恵が左サイドに
・後半交代
紗也加 → 絵里恵 絵里恵が左サイドに
2日目 第四節第五試合 ホリプロ戦 0-1敗戦
その失点は麻未の責任だった。だが、麻未を責めたくはなかった。TEAM dreamゴール脇からのホリのセットプレー。全員がマークを確認し合い声を出し合っていた。その中でも一際声をだしていたのが麻未。「マーク!マーク!」と他のメンバーのポジション修正に気を取られ、自らがマークするべき安田に逃げられていた。ほんの一瞬、佳奈と麻未の間に出来ていた小さな空間にピンポイントでクロスが入った。体ごと押し込む安田。結果的にこれが決勝点となってしまった。
麻未を責めることができようか。この日の初戦では、何をして良いのかさえわからずにオロオロしていた子達が、お互いのマークを必死に追い、互いに連携をとり、声を出し合う。その中での一瞬の隙だった。たった数試合でどれだけ成長したのだろう。麻未の失敗は大きな失敗だが、この失敗を糧に麻未は成長してくれるだろう。その為の1敗であるならどれほども惜しくない。まだまだ成長段階。失敗を積み重ねることが仕事なのだ。
Carezza戦を終え自信を増したTEAM dream。前半に喫した1失点を除けば、MANAMIをベンチに下げたホリと互角に渡り合った。何よりも精神的に強くなった。かつてドリは動きが鈍いとぼやかせた姿はなかった。それは集中力がそうさせていた。おそらくこのホリ戦がもっとも集中して戦っていた試合だろう。鋭い目つき、緊迫した表情、瞬時に動けるよう膝をまげ、臨戦態勢で待ち構える。そして全員が大きな声を出し合っていた。
私が見たかった闘う集団がそこにあった。技術的なことなんてどうでも良い、決して折れない心。その魂を見たかったのだ。
と、熱い魂を見せてくれて嬉しいのだが、勝負事は根性論では片付かない。強豪との対戦となった午後の2戦でいくつもの課題が見えてきた。ひとつは佳奈の問題。キャッチングや1対1での対応でなく、そのスローイングにある。ラインアウトすれば佳奈からのリスタートとなる。だがこれが全く機能していない。パントすれば飛びすぎて相手のゴールすら飛び越してしまう。スローイングしようにもフィールドプレイヤーとの連携が無いため出し所に困ってしまう。これはスローイングの際にどう動けばいいかというチーム内でのコンセンサスが取れていないからだ。誰が指導する?それはコーチです。
また、佳奈のスローは本人がもしかして気づいていないかもしれないが中途半端である。いわゆるトラップしにくい位置に投げてくれる。次の話に繋がるが、TEAM dreamのメンバーの脳内にトラップという選択肢はない。なので膝ぐらいの高さのボールなど投げられても対処できるはずもない。コーチが指導してくれるのが当然だが、してくれないなら受け手の側が「佳奈ちゃんのボールは取りにくい」と伝えてやらないと改善されないだろう。消極的な意味では、佳奈のスローをカットされるより蹴りだしてしまったほうが安全ともいう。
次にトラップの問題である。ごく初心者にありがちだが、ボールが来ると焦ってしまいダイレクトでプレーしてしまう。落ち着いてトラップしてからプレーして良いタイミングでも焦ってしまうがために、空振りや明後日の方向にボールが飛んでいくことになる。これはほぼ全員に共通する項目である。頭ではわかっていると思うので、普段の練習から実戦を意識して取り組んでもらいたい。
また、トラップとともにキックの精度が乏しいことが上げられる。キックインからのシュートなどパターンを身につけ出しているため気づき始めているだろうが、きちんと蹴りやすいところに出してもらえないとやり辛いことがわかっただろう。ただ、そっちの方向に蹴れば良いと言うものではない。これも普段の練習からの取り組みが大事である。
基本的なことばかりであるが、難しいことをそうそうできるものではない。それよりもきちんとトラップしてキックするという動作がきちんと出来るようにならないことには次のステップには進めない。おそらくこれらの事は言われるまでもなくわかっているはずなので、今週末には精度が上がっていることを期待します。なにしろ勝つ喜びとフットサルの楽しみを知ってしまいましたから。
キックインからのシュートという第一の矢を持ったTEAM dream。ですが上位チームはそんなみすみすわかったプレーをさせてくれません。困ったなということで取り組んだ第二の矢は、キックインで逆サイドに展開しシュートというもの。スタートする麻未のすぐ近くにいたのが彩。だがこれは簡単に阻止されてしまう。ならば逆サイドにいる静香ないし絵里恵までパスをし、狙わせようというもの。例によって試合中に考案し、試合前に練習していた。付け焼刃だがまぁ良いよ。これの事で逆サイドにパスを出す。もしくはその位置からでも積極的にシュートするというオプションが増えたらしい。実際にこのプレーの応用で、”流れの中で”パスが回り、絵里恵がシュートなどという驚くべき事がホリ戦で発生した。パスをしたことすら凄いが、出す側も受ける側も意図が通じていたというのは初心者ならではの急成長である。
このように一旦吸収し始めれば早い。つまり急成長フラグが立った予感がする。なので一週間とい短期間でも成長してくる可能性がある。彩や絵里恵や静香は間違いなくゴールをイメージしたシュート練習に取り組むだろうし、それに至る動作。ボールを受ける動き、そしてトラップからシュートという流れにも気を配るようになるだろう。またそれと関係して、パスを出すという動作でも、相手の気持ちになって、蹴りやすい位置に蹴りやすいボールを蹴るというイメージが沸き始めるはず。そうなると色々やっていても面白いと思う。
またディフェンス面でも実戦での経験が生きてくる。どう動けばよかったのかというのを経験から上積み出来てくる。伊達に運動量が多いだけにタフなディフェンスになってくる予想ができる。しかし、芸は身を助くと申しますが、なにかしら特徴があると重宝しますな。もっとも同業者で似たような体力を持つガッタスや、クソガキ特有の体力をもつファンタ相手だと効かないですけどね。でもそうやってレベルを上げていくことでようやく相手の強さが理解できるでしょう。特にガッタスとかね。彼女らが自分らよりもハードなスケジュールでありながら、あれだけのものを身につけたという凄さを。そして女子フットサルを建設したという凄さを。ガッタスは凄いんですよ。
てなことで、2日目を終えて精神的に覚醒状態に至ったTEAM dreamは確変状態に入ったかもしれません。伊達に運動量ありますから、要領を得始めるとタチ悪いっすよ。点は取れそうにもないけどしんどい相手にはなるかも。
ただ心配なのは、なれてきた頃に得てして怪我をしてしまうもの。少人数でまわしていることもあって、みんなそんなに余裕はないはず。だからムリをしないように、かつ体のケアは入念にお願いします。
・前半交代
絵里恵 → 絵梨華 絵梨華右サイドに(珍しい)
・後半スタメン
絵里恵、彩、麻未、紗也加、佳奈。彩がトップ、紗也加が左、絵里恵が右。
・後半交代
絵里恵&紗也加 → 静香&優 優がトップに、静香が右サイドに同時交代